『狂犬病ワクチン接種について(前編)』

ご存じのように、狂犬病のワクチンは狂犬病予防法に則りワンちゃんを飼育されている方に接種を義務付けるものとなっています。
生後90日齢をこえるワンちゃんは、狂犬病ワクチンの接種およびお住まいの自治体への登録をしていただくことになります。

現在日本では1957年を最後に狂犬病に感染した動物の発症はありませんが(確か最後は猫でした)、今後日本に狂犬病ウイルスが入ってくる可能性を想定し、万が一入ってきた際に感染拡大、パンデミックを防止するためにワンちゃんへの接種を行っています。
ただし海外で感染して日本に入国した方の事例は近年でもあることはご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

狂犬病は発症すると100%死に至る怖い病気ですが、犬だけでなく人を含む哺乳動物全般が感染する可能性がある人獣共通感染症となっています。
人への主な感染経路として知られているのは犬による咬傷です。
そのためワンちゃんへ狂犬病ワクチンを接種することにより、結果的にワンちゃんだけでなく人を守っているわけです。
そのためのワクチンであり、そういう意味ではとても重要なものですね。

さて、その狂犬病のワクチンですが、接種するためには動物病院での接種、市が主催するいわゆる集合注射での接種が可能です。

集合注射は公園等の広場にて獣医師が接種するものです。
2月に市から送付されてくるハガキを持参し、列に並び、簡単な問診の上、注射をちくっとされて、ハイおしまいという感じです。
僕も千葉市獣医師会の獣医師として、4月うち1~2回集合注射にお仕事として行くことになっています。

その集合注射も昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが、今年は、、、さてどうなるでしょう??

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